MOS資格とは何かを初心者向けに解説します。MOSはマイクロソフトが認定する国際資格で、パソコンスキルを客観的に証明できます。就職や転職で有利になるメリットや、試験科目・レベル・費用といった概要を紹介します。
「MOS」という言葉を聞いたことはありますか?就職活動中の学生や、スキルアップを目指す社会人の間で非常に人気のある資格です。しかし、具体的にどのような資格で、取得するとどんなメリットがあるのか、詳しく知らない方も多いかもしれません。この記事では、「MOS資格とは何か?」という基本的な疑問にお答えします。資格の概要から、取得するメリット、試験の種類まで、初心者の方にも分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
MOS資格とは?

まずは、MOSがどのような資格なのか、その基本的な定義から見ていきましょう。
参考:MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト
Microsoft Officeスキルの国際資格
MOSとは、「マイクロソフト オフィス スペシャリスト」の略称です。WordやExcel、PowerPointといった、ビジネスシーンで広く使われているMicrosoft Office製品の利用スキルを証明するために、開発元であるマイクロソフト社が自ら認定する唯一の国際資格です。世界的に行われている資格試験であるため、合格すると世界共通の「デジタル認定証」が発行されます。スキルは世界中で通用するものです。
実践的なパソコンスキルを証明できる
MOS試験の最大の特徴は、知識を問う筆記試験ではなく、実際にパソコンを操作して解答する「実技試験」である点です。例えばExcelの試験であれば、問題の指示に従って実際にExcel上で表やグラフを作成したり、関数を入力したりします。MOSの合格者は「頭で知っている」だけでなく、「実際に使いこなせる」という、より実践的なスキルを持っていることの証明になります。
MOS資格を取得する3つのメリット

MOSを取得すると、具体的にどのような良いことがあるのでしょうか。ここでは、代表的な3つのメリットを紹介します。
メリット1:パソコンスキルの客観的な証明になる
「パソコンが使えます」と口で言うのは簡単ですが、スキルレベルを客観的に示すのは難しいものです。MOS資格を取得すれば、世界共通の基準で「Wordをこれくらい使えます」「Excelのこの機能を理解しています」ということを具体的に証明できます。特に、就職活動中の学生にとっては、企業に対して自分のパソコンスキルを分かりやすくアピールするための強力な武器となります。
メリット2:業務や作業の効率が向上する
MOSの学習過程では、これまで自己流で使っていたOfficeソフトの機能を体系的に学ぶことができます。今まで知らなかった便利なショートカットキーや、効率的な関数などを知ることで、資料作成やデータ分析といった日常業務のスピードが格段に上がります。作業効率が向上すれば、残業時間の削減や、より創造的な仕事に時間を使うことにも繋がり、仕事全体の生産性を高めることができます。
メリット3:就職・転職活動で有利に働く
多くの企業では、職種を問わずパソコンスキルを必須としています。MOS資格を持っていることは、採用選考において有利に働くことが少なくありません。履歴書の資格欄に記載すれば、入社後すぐに活躍できる人材であることをアピールできます。特に、事務職や経理職など、Officeソフトを頻繁に使う職種を目指す場合には、即戦力としての評価に繋がりやすいでしょう。
MOS試験の概要

MOS資格に興味が湧いてきた方のために、具体的な試験の概要について解説します。
試験科目とバージョンについて
MOSの試験科目は、WordやExcel、PowerPoint、Access、Outlookといったアプリケーションごとに分かれています。自分がよく使うソフトや、アピールしたいスキルに合わせて科目を選んで受験しましょう。また、試験には「365」や「2019」といったバージョンが存在します。Officeソフトのバージョンに対応しており、基本的には職場の環境や最新の動向に合わせて、新しいバージョンで受験するのが一般的です。
スペシャリストとエキスパートのレベルの違い
MOS試験のうちWordとExcelには2つの難易度レベル(一般レベルと上級レベル)が用意されています。Accessについてはバージョンによって異なります。
| レベル | 対象者 | 内容 |
| スペシャリスト(一般) | これからMOSの学習を始める方 | 文字の書式設定や表の作成、基本的な関数の利用など、基本的な操作スキルを証明する。 |
| エキスパート(上級) | スペシャリストレベル合格者
上級者 |
高度な機能(データ分析、マクロなど)を使いこなし、業務効率を大幅に向上させるスキルを証明する。 |
初めてMOSに挑戦する方は、まずスペシャリストレベルから受験し、合格後にエキスパートを目指すのが一般的なステップです。
受験方法と受験料
MOSは「全国一斉試験」と「随時試験」の2つの方法で受験できます。全国一斉試験は月に1〜2回、決まった日程で実施されるのに対し、随時試験は全国のテストセンターが個別に設定する日程で、ほぼ毎日受験することが可能です。受験料は科目やレベルによって異なりますが、一般レベル(スペシャリスト)で1科目あたり12,980円(税込)です。(※2025年5月に料金改定済み)
参考:マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)受験料改定について|MOS公式サイト
MOS資格はどんな人におすすめ?
MOSは非常に汎用性の高い資格ですが、特に以下のような方に取得をおすすめします。
パソコンスキルに自信がない学生
就職活動を控えているものの、自分のパソコンスキルに自信が持てない学生に最適です。資格という目に見える形でスキルを証明できるため、自信を持って面接に臨むことができます。多くの大学で推奨資格とされていることからも、有効性がうかがえます。
事務職やデスクワークを目指す人
事務職や営業事務、経理など、日常的にパソコンを使う仕事を目指す方にとって、MOSは必須とも言える資格です。採用担当者に対して、必要なスキルを備えていることを明確に示せます。
スキルアップを目指すすべての社会人
MOSの学習は、現在の業務効率を見直し、改善する絶好の機会となります。部署や役職に関わらず、すべての社会人が取得することで、日々の業務をよりスムーズに進めることができるようになるでしょう。
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まとめ
MOSは、WordやExcelなどの実践的なパソコンスキルを証明できる、世界共通の国際資格です。取得することで、スキルの客観的な証明になるだけでなく、日々の業務効率の向上や、就職・転職活動でのアピールにも繋がります。この記事を読んでMOSに興味を持った方は、まずは自分が一番よく使うアプリケーションのスペシャリストレベルから、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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