ケース紹介 フォロワーシップを学ぶための書籍3選|組織の成果を最大化する必読書

公開日時:2026.01.26 / 更新日時: 2026.01.28

フォロワーシップを学ぶための書籍3選|組織の成果を最大化する必読書

強い組織を作るには、リーダーの力だけでなく、メンバーひとりひとりが主体的に動く「フォロワーシップ」が欠かせません。

先日のコラム「リーダーシップとフォロワーシップとは?関係性とチームを成功に導く方法を解説」では、その重要性と現代における必要性をお伝えしました。しかし、「実際にどう行動を変えればいいのか」「チームに浸透させるには何から手をつければいいのか」と悩まれる方も多いはずです。

そこで今回は、コラムの内容をさらに深掘りし、実践的なスキルを身につけるための厳選書籍3冊をご紹介します。社内研修の選書や、個人のスキルアップにぜひお役立てください。

【関連記事】リーダーシップとフォロワーシップとは?関係性とチームを成功に導く方法を解説 |三省堂書店法人専門サービス

 

リーダーシップとフォロワーシップとは?

 

書籍のご紹介に入る前に、改めてこの二つの定義と関係性を整理しておきましょう。

 

リーダーシップとは、組織の目標達成に向けてビジョンを示し、チームを導く能力のことです。

一方、フォロワーシップとは、メンバーが主体的に考え、リーダーを支えながら組織に貢献する力を指します。

 

重要なのは、これらが「支配と服従」の関係ではなく、「組織を動かす両輪」であるという点です。リーダーが目的地への地図を描き、フォロワーがそのエンジンの役割を果たすことで、初めてチームは最大出力を発揮できます。特に変化の激しい現代(VUCA時代)においては、現場の状況を判断して自律的に動ける「質の高いフォロワー」の存在が、組織の命運を分けると言っても過言ではありません。

 

フォロワーシップを理解するための書籍

 

それでは、こうした「最強のチーム」を作るための知見を与えてくれる3冊を見ていきましょう。

 

1冊目:『新版 リーダーシップからフォロワーシップへ』

 

中竹 竜二 著(CEメディアハウス)9784484182032

 

フォロワーシップとは――
どうやって目の前の部下を教育すべきかを考えるのではなく、「どうやったら、彼らが自然と勝手に成長してくれるのか」を、突き詰めて考え抜くことである。

 

強烈なカリスマ・清宮克幸氏の後任として早大ラグビー部監督となった著者。「日本一オーラのない監督」と呼ばれながら、常勝ワセダのプレッシャーを背負いつつ大学選手権2連覇を果たした組織づくりの秘密を明かした2009年の著書に、「これからのフォロワーシップ」について論じた終章を新たに加えてリニューアル。

 

「全員がリーダーと同じ気持ちでいること。与えられたり指示されたりするのを待つのではない。最終的に決断を下すのはリーダーだが、常にフォロワーもリーダーと同じように主体性を持って考える。これは私の理想とする組織でもある」(本文より)

 

参照(出版社HP):https://books.cccmh.co.jp/list/detail/2153/

 

2冊目:『リーダーシップ・シフト』

 

リーダーひとりではなくチーム全員で活躍するためには、という同様の観点から、

「シェアド・リーダーシップ」という考え方に触れることも、より深い理解につながるでしょう。

 

 

堀尾 志保 著  中原 淳 著(日本能率協会マネジメントセンター)9784800592101

 

──「はじめに」より (一部再編集のうえ抜粋)
マネジャーの皆さんへ
中原 淳

この本は、現在マネジャーを担っている方、また、これからマネジャーを担っていくであろう方に向けて書かれたものです。マネジャーおよびマネジャー候補生の皆さんが、自分の職場やチームを「全員活躍チーム」の状態にしていくこと。すなわち、チームの全員がリーダーシップを発揮して活躍し、成果を上げるチームのあり方である「シェアド・リーダーシップ(shared leadership:共有されたリーダーシップ)」を、いかに実現していくかについて、様々な研究、データに基づきながらご説明をしていきます。

 

全員が活躍するチームづくりを社内に広めようと考えている企業の経営者や人事部門の方々、また、大学などでシェアド・リーダーシップを学ぼうとされている学生の皆さんにも活用いただける内容となっています。

 

【内容紹介】
昨今、イノベーティブ企業などをはじめとした、成果を上げている様々なチームで「シェアド・リーダーシップ」というチームのあり方が実践され、注目を集めています。「シェアド・リーダーシップ」とは、職場の「一人ひとりがリーダーシップを発揮し、その影響力が、複数のチームメンバーによって担われている創発的なチームの状態」を指します。一言でいうと「全員活躍チーム」です。

 

本書の内容は、日本の大手イノベーティブ企業14社にご協力をいただき、シェアド・リーダーシップな全員活躍チームを実現させているマネジャーを対象とした調査に基づいて構成されています。調査から見えてきたことは、マネジャーたちは何となく自然に全員活躍チームを実現したのではなく、シェアド・リーダーシップの実現をしっかりとイメージして、「意図」を持って、それをつくり上げていたことでした。マネジャーが、意図的に仕掛けるプロセスでは、自身の行動を変えていることが見えてきました。つまり、マネジャーの行動面での「リーダーシップ・シフト(リーダーシップの変化:leadership shift)」によって、チームの「リーダーシップ・シフト」を生じさせていることが、発見できたのです。

 

本書では、マネジャーの行動のシフトによって、シェアド・リーダーシップな全員活躍チームへとシフトさせていくプロセスを5つのSTEPで解説します。

 

参照(出版社HP):https://pub.jmam.co.jp/book/b644991.html

 

3冊目:『マネジャーの全仕事』

 

リーダーシップやフォロワーシップについての考え方を学んだあとに、

改めて「マネジャー」という仕事、部下をもって働くということについて考えてみましょう。

 

 

ローレン・B・ベルカー 著   ジム・マコーミック 著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 

◎40年に渡って読み継がれる「新任マネジャーの教科書」決定版!
◎米国50万部突破のロングセラー第7版。待望の翻訳。

本書は、マネジャーとして新たな責任に直面するすべての人にとっての「信頼できるマネジメントの古典」「頼りになるマネジャーのためのガイドブック」として、長年、米国で読み継がれ、8つの言語に翻訳される世界的ロングセラーです。

時代や国を超えて通用する普遍的な「マネジャーのスキル・心構え・態度」を網羅。これまで7回の改訂を繰り返し、最新版では、世代間ギャップの問題、リモート勤務への対応、職場でのソーシャルメディアの利用、上長のスタイルに合わせた態度など、時代に合わせてアップデートされています。

 

<部下を持ったら最初に読むべき1冊>
できる社員から、新任マネジャーへのステップアップは、多くの人が想像する以上に大きな変化です。
マネジメントのスキルとは、個人として成果を上げるためのスキルとはまったく別物です。十分な経験やトレーニングを積まないままに取り組むと、せっかくの昇進が試練の連続になりかねません。いくら一人でうまく仕事を動かせたとしても、人を動かせなければマネジャーとしては失格なのです。

 

できるマネジャーになるためには、チームや組織を尊重し、理解して導くことが必要です。そしてチームと組織が機能すれば、個人でやるよりも優れた成果を出すことができます。マネジメントは科学というよりもアートの要素が強いもので、うまくやればこれほど達成感のある仕事はありません。
数十万人のマネジャーがガイドにしてきた本書を頼りに、新たな仕事のスタートを切ってください。

 

<こんな方におすすめ>
・部下を持つにあたって必要なスキルや視点を知っておきたい。
・初めての管理職で、やるべき仕事の全体像をきちんと把握したい。
・他人に仕事を上手く任せられるようになりたい。
・チームのモチベーションを上げる方法を知りたい。
・自分のチームの改善ポイントを明らかにしたい。
・自分の苦手分野を改めて確認し、マネジャーとしてのスキルと心構えの棚卸しをしたい。

 

参照(出版社HP):https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2995-5

 


組織を劇的に変える「フォロワーシップ」3つの視点

 

組織の成果を最大化するために、フォロワーシップをどのように捉え、実践すべきか。厳選された3冊の必読書が示す、多角的な視点をまとめました。

 

1. 自律的な成長と「リーダーの視座」を持つ

 

中竹竜二氏の著書が説くフォロワーシップの本質は、「メンバーが自律的に成長し、リーダーと同じ視座で主体的に考える状態」にあります。指示を待つ受動的な姿勢ではなく、自らが組織の当事者として意思決定のプロセスに関与する姿勢こそが、常勝チームを作る原動力となります。

 

2. 「全員活躍」を実現するシェアド・リーダーシップ

 

フォロワーシップが高度に機能した究極の形が、全員がリーダーシップを分かち合う「シェアド・リーダーシップ」という概念です。特定の誰か一人が導くのではなく、一人ひとりの影響力が創発的に絡み合うことで、個人の能力の総和を超えた成果を生み出すことが可能になります。

 

3. マネジメントという「アート」への理解

 

マネジメントは単なる管理業務ではなく、チームを尊重し、個々のフォロワーシップを引き出す「アート(技術)」の側面があります。メンバーとどう関係を築き、いかに主体性を引き出すか。その普遍的なスキルを磨くことが、結果として強い組織基盤を構築します。

 

まとめ:共通言語が組織を強くする

 

現代のビジネスシーン、特に先行きが不透明なVUCA時代において、組織の成否を分けるのは強力なリーダーの存在だけではありません。リーダーを支え、自律的に動くメンバーの力、すなわち「フォロワーシップ」こそが、組織の成果を最大化させるための鍵となります。

 

リーダーシップとフォロワーシップは、決して「支配と服従」という上下関係ではなく、目的地へ向かうための「車の両輪」です。双方が主体性を持って機能することで初めて、チームは最大のパフォーマンスを発揮できるのです。フォロワーシップを学ぶことは、個人のスキルアップにとどまらず、組織全体の『共通言語』を構築することに他なりません。

 

メンバー全員がフォロワーシップの重要性を理解し、自律的に行動できるようになれば、組織はより柔軟に、より強固に進化を遂げることができます。

 

今回紹介した知見を社内研修や個人の学びに活用することは、変化の激しい時代を生き抜くための最も本質的な投資と言えるでしょう。言葉の一つひとつをアップデートし、組織の両輪を強くしていくことが、次なる成長への第一歩となります。

 

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